2013年01月27日

悲しみよ







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先日、というか先夏(ずいぶん前だな)、

かのフランソワーズ・サガン(の「悲しみよ こんにちは」)

とやらに出遭いました。(ずいぶん遅いな)


去年の”夏のおすすめ文庫フェアー”的なやつで

たまたま本屋で目に付いたんで(シンプルな水色の表紙が)

何気に手に取り開いて少し見てみたら(例の如く立ち読み)、

本編の1ページ目、いや、1行目から惹きつけられました。


なんともキャッチーで詩的でオシャレな切り口というか

(タイトル自体、ポール・エリュアールの詩から引用)

掴みはオッケーどころかガッツリ(心を)掴まれ、

最初の数行と最後の数行にサラリと目を通し

(オチていうかエンディング先に見ちゃったけど)

「よし、コレは間違いない」とタカをくくり、

久しぶりに小説の衝動買い(?)をしてしまいました。


(感想や宣伝を書きたいわけではないんだけど)

ポエティックかつ分かりやすく、テンポもよく、

随所にセンシティブな形容が散りばめられていて

全体としてもよくまとめられていて読みやすい、

ウィットなのに誰にでも伝わるような表現で(多分)

連続的な物語仕立ての詩を(”物語詩”というわけではないが)

読まされているかのような感覚というか

そんな印象でスッキリ読めました。(単純によかった)


およそ60年前の作品であるのに古臭さも全くなく(むしろ新鮮)

また、著者が(劇中主人公と同世代の)18歳の時に書いた

処女作(公のデビュー作の意)ということも相まって

これまた関心しました。(だからの内容・感情の生々しさか)


ボリス・ヴィアンしかり、セルジュ・ゲンズブールしかり、

恐るべし(さすが)フレンチ・サブカルチャー。(その年代のね)


女流作家としても自分で買ったのは

(大塚英志関連の)白倉由美以来かな。


追伸というか予告

次回はサガン旋風の勢いで続けて買った

「ブラームスはお好き」

について、少々残念な書評をば・・・。




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Posted by abo at 12:10│Comments(0)確言
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